大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)について

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)のイメージ画像

便潜血検査は有用? このページの本題ではないのですが、よくご質問を受ける便潜血検査についてお話しておきます。

  • まず、まったく無症状の成人に対して対策型検診として便潜血検査を行うことは、死亡率減少に有効と科学的に証明されています。詳しくは大腸がん検診の意義と目的(日本対がん協会)をご参照下さい。
  • 検診としては便潜血検査を毎年1回継続的に受けることが重要です。毎年受付で「去年受けたからいいです」という声を時々聞きますが実は間違いです。(大腸内視鏡検査をしたのでとかする予定なので、は間違いではありません)
  • 「人間ドックの便潜血検査で引っかかったので、もう1回検査して」は完全に間違いです。人間ドックや検診でされる便潜血検査と病院やクリニックでされる便潜血検査はキットの性能に違いはありません。もう1回して陽性なら大腸内視鏡検査を前向きに考えてもらえるのかもしれませんが、陰性でも絶対に大丈夫とは言えませんし、勝手に大丈夫と思い込んで病気の発見が遅れるとなると一大事です。
  • 「あれは痔だった」もよく聞きますが、内痔核のある方が奥の大腸にがんがないとは限りません。またこれも大丈夫と思い込みたい力が働いて、冷静に考えて検査を受けないまま時間が経つことも考えられ危険です。
  • 便潜血検査は簡便で苦痛がなく、対象者数を考えると検診としては良い検査ですが、最終的に大腸に病気がないとは言い切れないので、当院外来ではあまり(本当に年間数件レベルでしか)行いません。病気の可能性があれば一度は大腸内視鏡検査を受けて頂きたいと説明しています。

下剤を使用して大腸内の便を一掃してから内視鏡を肛門より挿入して大腸(直腸・結腸・盲腸)全体を検査するものです。 従来はバリウムを肛門から注入するレントゲン検査(注腸検査)が広く行われてきましたが、胃のバリウム検査同様に現在では大腸内視鏡検査(コロノスコピー)が主流です。他にCTコロノグラフィーという腹部CT検査の応用版やカプセル内視鏡も一部医療機関ではされていますが、いずれも下剤は同様に(もしくはもっとたくさん)使用して画像を得る必要があり、高価である点や、また異常を指摘されれば病理組織検査などのため結局大腸内視鏡検査をしなければならないことから、内視鏡検査を受けたくない無症状の健診目的の方(自費になります)や、腹部臓器に癒着などがあり過去の内視鏡挿入が非常に困難だった方などに(しか保険が適応されません)限定して行われているのが現状です。

腹部臓器のひどい癒着や大腸腫瘍で内視鏡が通過できないような特殊な場合を除いて、当院ではこれまでほとんどの方がきちんと大腸内視鏡検査で全大腸を検査できていますので安心してお受け下さい。

前処置について

当院では前日検査食(ご購入いただけます)もしくは推奨する食事内容で、眠前に下剤服用。当日朝排便があったら腸管洗浄のための下剤を内服開始して残便を一掃してきれいになったところで、午後からの検査に来院いただきます。内服していただく薬剤はわかりやすく間違えにくいものを提案させて頂きます。以前に他院で残便が多く苦労された方などはあらかじめ率直にご相談いただければ事前に下剤の追加などで対応させていただきます。

検査時の麻酔について---鎮静も対応可能です

  • 肛門部の局所麻酔を行います。大腸内部の粘膜面は直接痛みを感じませんので、基本的に肛門部の局所麻酔を行う程度です。検査時に痛みや苦痛を感じる可能性があるのは、腸管が送気刺激やスコープのひねり操作などで引っ張られる際です。腹部手術歴があり癒着の程度にもより挿入できない方もまれですが皆無ではありませんのでご不安な方はご相談下さい。
  • 眠たくなるような麻酔(いわゆる鎮静)については、高齢の方が多い
  • おひとりで自家用車での来院が多い・麻酔覚醒後の結果説明を覚えていないこと(健忘)が起こりうるなどの安全上の理由から、当院では従来それほど積極的には行ってきませんでした。しかし、昨今は鎮静剤を使ってでも苦痛をできるだけ軽減して、内視鏡検査を嫌がらず頻回に行っていただける方がより重要という考え方も広がっており、特に前回他院で鎮静下でされた方の希望割合が高い傾向もあるため、現在では開院当初と比較して鎮静下で行うことが増えております。鎮静自体については使用薬剤の容量管理と拮抗薬の使用で十分な対応が可能です。

高画質の内視鏡と拡大機能、ナビゲーションシステム、CO2送気装置について

当院で使用する内視鏡はスコープの硬度を挿入の状況に合わせて自由に調節できる機能が搭載されており、操作面での安全性が向上しています。また拡大機能もついた高画質な画像が得られるタイプを使用しております。通常光(白色光)での観察のみならず、近年開発され急速に普及しているBLIやLCIといったいわゆる特殊光といわれるレーザー光を利用して病気の診断を行います。BLIは粘膜面の血管構造が強調される特定の周波数のレーザー光を使ったモードで画像の拡大機能と合わせてポリープの良悪性の判断などに有用です。LCIは色のコントラストがより強くなり病変の発見に有用とされているモードです。
スコープの挿入が困難な方に安全に検査を施行するため、スコープの挿入されている形状を確認できるナビゲーション機器も用意しております。めったに使用しないのですが必要時にはスコープのねじれの確認などを行い、無理なスコープ操作を避けて検査合併症の発生リスクを低減できるように準備しております。ポリープの位置確認や挿入形状の説明のため使用する場合もあります。
内視鏡機器は通常そのままでは空気が送気されますが、腹部膨満感の軽減を目的にCO2(二酸化炭素)のボンベから送気する機器を接続して使用しております。CO2は吸収が良いため、検査・術後の腹部膨満感の持続時間が軽減され、速やかに元のおなかの状態に戻ります。

内視鏡的大腸ポリープ切除術(日帰り手術)

検査で見つけられたポリープは、特殊光や拡大観察機能を用いて、経過観察で良いか切除が望ましいかを判断します。従来ポリープの切除はスネアワイヤーに通電して電気で焼き切るため念のため病院に短期間入院して行われることがほとんどでしたが、最近は通電装置やスネアワイヤー・切除技術の進歩により外来手術(日帰り)で対処できることも増え、特に近年は通電なしでそのまま安全に切除(コールドスネアポリペクトミーといいます)できるスネアワイヤーが開発され、当院でも小型でまず良性と判断されるポリープについては頻用しています。
条件が合えば当院で日帰り手術することも可能ですので、病院紹介か当院で日帰り切除するか判断してご説明します。抗凝固薬・抗血小板薬などを内服されているか、ポリープの大きさや術後出血・悪性の可能性などで判断が分かれますが、目安としては10mmまでの小型でまず良性と判断されるポリープが日帰り手術の対象となります。

大腸内視鏡検査を受けた方がよいとされる方

  • 大腸がん検診で便潜血陽性の方
  • 血液検査で貧血を指摘された方
  • 体重減少がある方
  • 慢性的な下痢や腹痛が続く方 お腹が張る感じやおならが多い方
  • 便秘や便が細くなったり、便に赤い血が混じる症状のある方
  • 以前大腸ポリープを指摘されたり摘除されたことがある方
  • 大腸癌にかかった血縁者がいる方
  • 40歳以上で一度も大腸内視鏡を受けたことがない方

大腸内視鏡検査で発見が可能な病気

  • 大腸ポリープ(腺腫)
  • 大腸癌(結腸癌・直腸癌)
  • 大腸憩室症 虚血性腸炎
  • 潰瘍性大腸炎
  • クローン病
  • 感染性腸炎
  • 内痔核
など
院長
辰巳 陽一 (たつみ よういち)
診療内容
内科・消化器内科
TEL
0774-55-1937
住所
〒610-0114
京都府城陽市市辺小梨間(いちのべ こなしま) 31-10
アクセス (電車)
JR奈良線『山城青谷駅』東口より徒歩3分
アクセス (車)
70号線を南下する場合
青谷小学校前を右折し、山城青谷駅前、スーパー山田屋を通ってお越しください。
70号線を北上する場合
中華料理屋王琳を過ぎてすぐの交差点を左折してお越しください。
24号線を南下する場合・北上する場合
「山城大橋東詰」交差点を東へ、直進し「青谷橋」交差点を左折し、中華料理屋王琳を過ぎてすぐの交差点またはその先の青谷小学校前を左折してお越しください。
診療時間
休診日:木曜日、土曜日午後、日曜日、祝日
予約検査時間帯は各種超音波(エコー)検査・内視鏡検査(胃・大腸カメラ)などの予約枠です。
血液検査やレントゲン検査などは通常の診察時間内に行いますので予約は不要です。
日祝
午前診9:00~12:00
予約検査14:00~16:00
午後診17:00~19:00
周辺マップ
キャッシュレス決済対応可能

当院では以下の各種クレジットカード・電子マネーのキャッシュレス決済が可能です。
※PiTaPaは対象外ですが、ゆうちょpayは対応可能です。